本日、広島では25年ぶりのリーグ優勝を果たしたプロ野球広島東洋カープ球団の優勝パレードが行われました。沿道は、約31万人のファンで埋め尽くされたという事です。日本で、一球団の優勝パレードにこれだけの人が訪れることは、きわめて稀な事だと思います。その魅力はどこにあるのでしょう??その答えは、日本シリーズ最終戦を見に行った事で、答えがわかったような気がします。
10月29日(土)広島スタジアム、プロ野球日本シリーズ広島東洋カープ対日本ハムファイターズ第6戦、午後6時30分の試合開始に少し遅れてスタジアム入りした私は、今までに経験したことのない様な異様な雰囲気を感じました。これまで見てきた日本シリーズとは明らかに違う熱気と応援の凄さでした。座席に座ったら軽く夕食でも取りながら見物しようと考えていた私は、その応援の熱気に食事など出来るような状態ではないと感じました。周りを見渡しても、そうゆう人は見当たりませんでした。
選手のプレーも一流でしたが、スタンドの応援も私の中では、過去最高のものでした。約3万人のカープファンから伝わる球団や選手への思い。スタジアムの外でも必死に応援する姿に感動をおぼえました。あれだけの数の人間がどうしてここまで一つになれるのか?まるで前日にリハーサルでも行ったのではないかと感じるほどの応援でした。シーズン中の応援は、この日本シリーズの為の予行練習だったのかもしれません。本当に選手のことを思い、必死に応援し、涙する姿に感動しました。
もう一つ、驚いたことがあります。それは選手や審判に対してのヤジが飛ばないことでした。少なくとも私の周りからは、一度もヤジを言った人はいませんでした。それどころか、エラーや三振した選手、ピンチに追い込まれたピッチャーに対し「頑張れ!」「気にするな」「あと一人だぞ!」などと、選手を励ます言葉が聞こえてきました。他の球団であればヤジが聞こえてきてもおかしくないような場面でも、広島のファンは選手を応援するんだと熱くなるものを感じました。
試合の終盤に点差が開き、あきらめムードになっても帰ることなく声援を送り続け、表彰式では優勝した日本ハムの選手に「おめでとう!」と拍手ができるカープファンの暖かさや人を思いやる心、そして最後まで諦めない気持ちを改めて教えて頂いたような気がします。
この気持ちこそがカープの強さであり、今季引退を決めた黒田投手にも伝わっていたのだと思います。そして、その気持ちに答えてくれた黒田投手の男気にファンは魅了されたのでしょう!その結果として、あの応援と今日の31万人のパレードに繋がったのではないでしょうか!
残念ながら優勝は逃しましたが、暖かい応援とカープスピリッツを感じた私は、ハンドルを握りながら何故かさわやかな気持ちになっている自分が不思議でした。素晴らしいプレーと世界一のカープファンに感動を頂き、感謝の気持ちで一杯です。
個人的には、一番の目的であった今村選手の投球も見れて良かったのですが、あの晴れ舞台で投げる姿をもう一度見たかったな~と・・・・。そして、野球というスポーツの難しさと、一球の怖さを痛感しました。
P.S スタンドに沢山いるはずの酔っぱらいオジサンの姿も、あの日はほとんど見かけませんでした。これなら応援に来てるカープ女子やお子さんも安心ですよね。応援する側にとっては、これも一つの魅力ですよね。