テレサ・ルー選手の優勝で幕を閉じた、日本女子プロゴルフ選手権(パサージュ琴海)最終日の観戦に行ってきました。前日、爆発的なスコアーでトップに立った上田桃子選手は、惜しくも2打差の2位に終わり、残念な結果でした。とは言え、日本選手権での2位ですから立派な成績だと思います。しかし、彼女は今季まだ優勝がないので、かなり優勝を意識していた事と思います。
次の日のインターネット上に、「上田桃子、前代未聞の未勝利で賞金1億円超えペース!」という皮肉とも取れる記事が出ていました。この記事を読んだ時、4日間の激闘を終え、疲労もピークに足しているであろう体で、サインを待っているファンの為に、目を真っ赤にしながらクラブハウスの外まで出てきてくれた彼女の姿を思い出し、残りの試合で必ず勝って、この記事を投稿した記者の予想を覆して欲しいと思いました。
勿論、ファンサービスも仕事のひとつではありますが、他の選手は帰ってしまったなか、上田選手の心中を察すると、ぎりぎりの対応だったに違いありません。残念ながら試合では負けてしまいましたが、ファンを思う心は上田選手が1位だったのではないでしょうか。
ちなみに、待ち続けるファンの為に約1時間後、マスコミの取材の後に出てきてくれた選手が、もう一人いました。それは、優勝したテレサ・ルー選手でした。待ち続けたファンは祝福と感謝の気持ちを胸に帰路につく事が出来たでしょう。
厳しい勝負の世界で活躍していく為に必要なものは、技術や経験だけではなく人間的な部分も大切だということを、あらためて教えて頂いた様な気がします。これからの上田桃子選手の活躍を楽しみにしています。